〜留学生・日本人学生によるアイデア発表〜 2019年度「ひがしなりソケット」への参加報告
母国の社会課題とSDGs「中国での障害者向け施設」
メンバー:ショウ(大阪産業大学)
動画:こちら
自身の想い
中国江蘇省出身、大阪産業大学で行動経済学を専攻し、障害児向け放課後デイサービスセンターでアルバイトをしている中国人留学生です。2019年8月に東成区・幸和工業の工場見学に参加。ひがしなりソケットでは、参加者の発想の面白さ・SDGsの「誰ひとり取り残さない社会へ」に共感し、介護関係者と交流を深めることで中国の介護業界の問題に気づき、障害者施設事業を考えるようになりました。
現状・着目点
中国における障害者支援の問題点
- 障害者数8,500万人
日本人口の約70%に相当。きめ細かい政策がとれません。 - 経済サポート以外の不足
障害者のほとんどが貧困者であり、貧困撲滅宣言・精準扶貧政策などの経済補助政策の対象に。経済面での補助政策は充実しつつありますが、障害者施設・インフラ不足や、障害者差別など文化教育面での意識が不足しています。
アイデアについて
事業展開で母国の社会問題を解決するためのプラン
- 卒業後中国に戻り、社会インフラ系会社に就職
中国の障害者問題の再研究・事業計画の立案をします。開業資金を貯め、賛同者・資金提供者を探します。 - 地方政府の賛同を得る
中国は社会主義なので、行政の協力を得ることが成功条件です。 - 小規模な子供向けのデイサービス会社を設立
日本で様々な障害者向けサービスを勉強し、「障害者機能回復」が重要と実感しました。まずは子供のうちに心身の機能回復を図ります。 - 実績づくり
中央政府の賛同を得てサービスを拡大します。
検討課題・お願い
事業を考えるうえで、先輩たちとしてのアドバイスをお願いしたい
留学生が就職しやすい仕組み「はたらくループ」
メンバー:坂東(大阪教育大学)
動画:こちら
自身の想い
大阪教育大学3回生。異文化間教育を学び、国際交流ボランティアに参加してきました。就活を前に多様な社会人にお話を伺うため、ひがしなりソケットに参加。SDGsの「誰一人取り残さない社会」の考え方から「留学生の就活のしんどさ」に気づきました。
現状・着目点
外国人留学生の2/3が、日本での就職を希望しながらも就職が叶わず、帰国しています。
- 留学生の課題
- 日本式就活ノウハウの欠如(スケジュール把握、書類作成・面接作法など)
- 大企業以外の選択肢を知らない
- 日本企業の課題
- 慢性的人手不足による事業縮小や廃業
- 言語・文化面の外国人採用のハードル
日本での学生生活を経ているため、語学力・生活面は問題ありません。グローバルな視野・新しい発想に期待できる一方、単純労働力ではなく、考え方が異なる点は押さえ
ておく必要があります。
アイデアについて
学生として【就活ノウハウの提供】【大学への問題提起】【支援団体リサーチ・支援団体Webサイトで情報提供】をおこなっていきます。
検討課題・お願い
東成には【様々な業種の企業】【お節介なほど優しい】【地域について真剣に考える人】たちがいることを学び、区長は【若者や外国人が多い地域】であり【多様性を大切にしながら持続可能なまちづくりを進める】と仰っていました。「外国人留学生就職先のモデル地区」として、留学生の就職先・生活の場として特徴ある街をつくれるのではないでしょうか。
東成の皆さんへ
- 留学生工場見学(2019年は区内3社が実施)
- お試しインターン
企業による留学生の人柄・能力の理解を進めると共に、留学生は中小企業の高い技術力と大企業にない社風の発見をすることができます。
区長&職員さんへ
- 留学生向け企業紹介パンフレット作成
- お試しインターン制度整備・マッチング
- 留学生採用企業を「ひがしなりCSR企業」に認定
- 区内で就職した留学生との交流サロン設置
※1期生によるプロジェクトの報告や、2期生の発表アイデアは、別ページの記事や動画(プレゼンテーション)をご覧ください。