区内外の取組紹介とデザイナーから見る町工場の可能性lOnlineイベント第2弾

On 10月 7, 2020, Posted by , With 区内外の取組紹介とデザイナーから見る町工場の可能性lOnlineイベント第2弾 はコメントを受け付けていません

9月24日(木)は、今年11年目を迎える「住工共存まちづくり懇談会」と共に、ものづくりの街の可能性やSDGsに焦点をあてた、トークイベントを開催しました◎

第1部では、「住工共存まちづくり懇談会」をずっと応援されてきた[大阪工業大学 皆川教授]、ものづくりの街として先進的な取り組みをされている大正区の[株式会社木幡計器製作所 木幡氏]、そして住工まちづくり&ひがしなりソケットの両方に参画している[株式会社ダイプラ 森田氏]によるトークが繰り広げられました。

第2部は、大阪で活躍するプロダクトデザイナー[KAIRI EGUCHI DESIGN 江口氏]や京都の里山に暮らす[株式会社ROOTS 曽氏]、そして本事業を企画運営するデザイナー[RELEASE; 桜井氏]と、ひがしなりソケットに参画している[株式会社光製作所 井上氏]が2030年に向けて “町工場ができること・子どもたちへ贈るデザインの可能性”を語らいました。
 
 
—-(ゲストトークなど一部抜粋して記載)—-

■ 住工共存まちづくり懇談会の“これまで”と“これから”と

2008年、住工混在による問題解決を目的にスタートした「住工共存まちづくり懇談会」。ものづくりの街として歴史ある東成区には、住民との新しいコミュニケーションのカタチが求められていました。うるさい、臭い、暗い、怖い…などのネガティブなイメージがある工場を「見える化」する、親子向けオープンファクトリー「わが町工場見てみ隊」を実施。

問題と捉えるのではなく地元工場の魅力発信へ。発想の転換によって、11年間で約400名の方々が参加するほどに!高い満足度を提供すると同時に、ものづくり企業の魅力発信だけでなく、街の一員としての意識醸成の手段として、参加企業は手応えを実感してきました。

また、子どもたちを工場に受け入れることにより安全衛生意識の向上や、社員の皆さんは仕事に対する意識変化が生まれたようです。しかし長く続けてくると、企画自体が目的化してしまう悩ましさもある。企業の収益力・生産性が向上することによって、一部を地域活動に還元したり、産学連携する余裕が生まれてきたりする。だからこそ、住工共存まちづくり懇談会はこれからも継続・発展にむけて新たな企画が芽生えていくし、ひがしなりソケットとの連携・展開も期待されているのだと感じました!
 
 
■ 大正区の先進事例やソケットの活動について

Garage Taishoなど、老舗計器メーカーのノウハウ・ネットワークを活かし、IoT・ライフサイエンス系ベンチャーのものづくりサポートも行っている木幡計器製作所の木幡氏。伝統的なものづくりの街・大正区では、2017年から港区と連携して「ものづくり振興事業」を実施しています。

これには、大正区内ものづくり企業400社のうち約50社が参加しており、100社以上が協賛/協力するなど広く “ものづくり地域コミュニティ” が形成されています。企業、行政、NPO、学校などのセクターを超えたイベントづくり、そしてオープンファクトリーや滞在型インターンシップなど、様々な取り組みが展開されているそう。

参加者から「町工場がなぜ地域活動をするのか?」という質問に対しては、木幡氏も森田氏も「ものを作って販売するだけではなく、経営・就労の喜びがある働きがいのある会社であるために、地域貢献をする」ということ。また「複数の地元企業が協力しあえるプラットフォームがあることで、自社だけでは出てこなかったアイデアが出たり、本業でも面白い展開がでている」、とお話されていました!
 
 
 
■ デザイナーから見た町工場のポテンシャル

8月下旬、区内の町工場へ事前見学に伺っていた、第2部の登壇メンバーたち。デザイナーにとって、町工場とそこで誇りを持って働く職人の皆さんは、ものづくりのプロとして「新たなアイデアの起点を得られるインスピレーションの源」だと再確認していました。(曽氏はバネ工場に伺った際に「反発するなら紙でもバネ」と言われたことが衝撃的で、見学後はしばらくバネのことが頭を離れなくなってしまったとか!笑)

それぞれの町工場が持つプライド・個性・得意分野。その魅力の数々を、馴染みのない一般の方にも伝わるカタチを考えるのは(現代社会でたくさんの物を生み出している)デザイナーの役割なのかもしれません。

今回のオンラインイベントに向けて、デザイナーの3人からは、東成区の町工場と一緒に作りたい「知育玩具アイデア」の提案がありました!また、ものづくりの街ならではの様々な技術を集結し、デザイナー向けに本を作ってはどうか!という公開プレゼンもありました。

アイデアをカタチにした玩具と、それを製造する町工場が結びつき、1つのモノができあがる時…どんな人達とどんな技術が関わっているか、そこまでのプロセスが分かれば “モノを愛せる子どもの原体験” になったり、 “親の仕事をさらに尊敬できる” ようになったり、次世代の職人がたくさん生まれる街になるかもしれません。
 
 
—-(ダイジェスト版の記載おわり)—-
 
 
■ ひがしなりソケットに参加検討中の方へ

11月中旬からの【ひがしなりソケットLAB. 3期生】は絶賛募集中。エントリーシートは公式WEBサイトのお知らせに掲載している他、イベントに申込まれたメールアドレスにも送付しています。

オンラインイベント実施後は、翌日から具体的な試作検討も始まったそう◎さすが、ものづくりの町、スピーディですね!さまざまな垣根を超えた協働が、ますます楽しみになるオンラインイベントでした^^どんなアクションが生まれるか、最終発表会は3月上旬予定です!

Comments are closed.